目次>◆羅生門----------芥川龍之介

女性に人気の洗濯機パン
掃除のしやすさ 排水ホースの収納目からウロコのフラット防水パン

「羅生門」--芥川龍之介

平安朝末期のある日、一人の下人が、荒れ果てた京都の、

すでに墓場と化した羅生門の下で雨宿りをしていた。

雇い主から暇をもらった下人は、何する事もなく、明日の暮らしのことを考えていた。

寝場所を確保するため羅生門の二階に昇った下人は、一人の老婆と出会った。

松の木片の火で死体を覗き込んでいる老婆を見て、最初は下人も恐怖心が六分、

興味心が四分の気持ちで見つめていると、

老婆は、かつて蛇の切身を干し魚と偽って売り歩いた女、その女の死体から

髪の毛を一本一本抜いているのだった。

それを見て下人は、激しい憎悪と反感を覚える。

なぜ老婆が死体の髪を抜いているのか分からなかった。

老婆の前に歩み寄った下人は、老婆の腕をつかんでねじ伏せ、太刀をかまえた。

両手を震わせながらも黙ったまま、目を見開いて下人を見つめている老婆。

死体から髪の毛を抜いていた理由を老婆に尋ねた。

すると老婆は、あえぎながら、「この髪を抜いて、かつらにしようと思った」と答える。

意外な答えに下人が驚いていると、老婆がさらに言う。

「死人の髪の毛を抜くことは悪いことかもしれないが、ここにいる死人は、

みんな生前にこの程度の悪事を働いてきた。それをしなければ自分が餓死するからだ。

そんなことはみんな承知しているから、この死人とて許してくれるはずだ。

しなきゃこっちが飢え死にするから、仕方なくすることじゃ」と、

それを聞いた下人は、すばやく老婆の着物を剥ぎ取ると、

足にしがみつく老婆を手荒く死体の上に蹴落とし、急なはしごを駆け下りていった。

呆然とする老婆が、門の下を覗いてみたが、

そこには底知れない洞窟のような暗い夜があるばかりだった。

 

 お薦めサイト

「入館無料!あらすじ文学館」気になる名作30作品が30分でわかる!
詳しくは、http://tosyokan2.web.fc2.com/

「あらすじで読む!芥川龍之介集」名作30作品が30分でわかる!
詳しくは、http://nrkakutagawa.web.fc2.com/

20年の経験を持つ一級建築士が教える裏側から見たマンション選びのポイント
詳しくは、http://manshonerabi.web.fc2.com/

 

 

目次

トップページ
◆高野聖------------泉 鏡花
◆機械--------------横光利一
◆坊ちゃん----------夏目漱石
◆銀河鉄道の夜------宮沢賢治
◆五重塔------------幸田露伴
◆破 戒------------島崎藤村
◆鼻--------------芥川龍之介
◆走れメロス---------太宰 治
◆彼岸過迄----------夏目漱石
◆カインの未裔-----有島武郎
◆風の又三郎--------宮沢賢治
◆地獄変----------芥川龍之介
◆こころ------------夏目漱石
◆田舎教師--------田山花袋
◆蜘蛛の糸--------芥川龍之介
◆舞 姫------------森 鴎外
◆平凡----------二葉亭四迷
◆人間失格----------太宰 治
◆野菊の墓--------伊藤左千夫
◆羅生門----------芥川龍之介
◆牛肉と馬鈴薯----国木田独歩
◆阿部一族----------森 鴎外
◆山椒大夫----------森 鴎外
◆三四郎------------夏目漱石
◆斜 陽------------太宰 治
◆グスコーブドリの伝記-宮沢賢治
◆高瀬舟------------森 鴎外
◆吾輩は猫である----夏目漱石
◆夜明け前----------島崎藤村
◆或る女-----------有島武郎
 

 
inserted by FC2 system